○久留米市特定用途制限地域における建築物の制限に関する条例

平成30年3月28日

久留米市条例第18号

(目的)

第1条 この条例は、建築基準法(昭和25年法律第201号。以下「法」という。)第49条の2の規定に基づき、特定用途制限地域内における特定の建築物に関する用途の制限を定めることにより、地域の特性に応じた合理的な土地利用を図り、良好な環境の形成又は保持に資することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例で使用する用語の意義は、法及び建築基準法施行令(昭和25年政令第338号。以下「令」という。)で使用する用語の例による。

2 この条例において「基準時」とは、法第3条第2項(法第86条の9第1項において準用する場合を含む。以下この項及び第5条において同じ。)の規定により第4条の規定の適用を受けない建築物について、法第3条第2項の規定により引き続き第4条の規定(同条の規定が改正された場合においては改正前の規定を含む。)の適用を受けない期間の始期をいう。

(適用区域)

第3条 この条例は、都市計画法(昭和43年法律第100号)第20条第1項(同法第21条第2項において準用する場合を含む。)の規定により、特定用途制限地域として都市計画の決定の告示をした区域について適用する。

(建築物の用途の制限)

第4条 特定用途制限地域内においては、別表の左欄に掲げる区分に応じ、それぞれ同表の右欄に掲げる建築物(農業、林業又は漁業の用に供する建築物を除く。)を建築してはならない。

(既存の建築物に対する制限の緩和)

第5条 法第3条第2項の規定により前条の規定の適用を受けない建築物について、次に定める範囲内において増築又は改築をする場合においては、法第3条第3項第3号及び第4号の規定にかかわらず、前条の規定は適用しない。

(1) 増築又は改築が基準時における敷地内におけるものであり、かつ、増築又は改築後における延べ面積及び建築面積が基準時における敷地面積に対してそれぞれ法第52条第1項、第2項及び第7項並びに法第53条の規定に適合すること。

(2) 増築後の床面積の合計は、基準時における床面積の合計の1.2倍を超えないこと。

(3) 増築後の前条の規定に適合しない用途に供する建築物の部分の床面積の合計は、基準時におけるその部分の床面積の合計の1.2倍を超えないこと。

(4) 前条の規定に適合しない事由が原動機の出力、機械の台数又は容器等の容量による場合においては、増築後のそれらの出力、台数又は容量の合計は、基準時におけるそれらの出力、台数又は容量の合計の1.2倍を超えないこと。

(5) 用途の変更(令第137条の19第2項に規定する範囲内のものを除く。次項において同じ。)を伴わないこと。

2 法第3条第2項の規定により前条の規定の適用を受けない建築物について、用途の変更を伴わない大規模の修繕又は大規模の模様替をする場合においては、法第3条第3項第3号及び第4号の規定にかかわらず、前条の規定は適用しない。

(建築物の敷地が特定用途制限地域の内外にわたる場合の措置)

第6条 建築物の敷地が特定用途制限地域の内外にわたる場合においては、当該敷地の過半が当該地域に属するときは、当該建築物又は当該敷地の全部について、この条例の規定を適用する。

(公益上必要な建築物の特例)

第7条 市長が特定用途制限地域における良好な環境を害するおそれがないと認め、又は公益上やむを得ないと認めて許可した建築物については、第4条の規定は適用しない。

2 前項の規定による許可(以下「特例許可」という。)を受けようとする者は、あらかじめ市長に申請しなければならない。

3 市長は、特例許可をする場合においては、あらかじめ久留米市建築審査会条例(昭和58年久留米市条例第24号)に規定する久留米市建築審査会の意見を聴かなければならない。ただし、特例許可を受けた建築物の増築、改築又は移転をする場合で、次に掲げる要件の全てに該当するものについては、この限りでない。

(1) 増築、改築又は移転が特例許可を受けた際における敷地内におけるものであること。

(2) 増築又は改築後の第4条の規定に適合しない用途に供する建築物の部分の床面積の合計が、特例許可を受けた際におけるその部分の床面積の合計を超えないこと。

(3) 第4条の規定に適合しない事由が原動機の出力、機械の台数又は容器等の容量による場合においては、増築、改築又は移転後のそれらの出力、台数又は容量の合計が、特例許可を受けた際におけるそれらの出力、台数又は容量の合計を超えないこと。

4 市長は、特例許可をする場合においては、第1条の目的を達成するために必要な限度において条件を付することができる。

(手数料)

第8条 前条第2項の規定による特例許可を受けようとする者は、当該許可の申請の際、1件につき180,000円の許可申請手数料を納付しなければならない。

2 既納の手数料は還付しない。ただし、市長が特別の理由があると認めた場合は、この限りでない。

(委任)

第9条 この条例の施行に関し必要な事項は、市長が別に定める。

(罰則)

第10条 次の各号のいずれかに該当する者は、50万円以下の罰金に処する。

(1) 第4条の規定に違反した場合における当該建築物の建築主

(2) 法第87条第2項において準用する法第49条の2の規定に基づくこの条例第4条の規定に違反した場合における当該建築物の所有者、管理者又は占有者

2 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して前項の違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、同項の罰金刑を科する。

(施行期日)

1 この条例は、平成30年4月1日から施行する。

(久留米市北野地区の風俗環境を守る条例の廃止)

2 久留米市北野地区の風俗環境を守る条例(平成16年久留米市条例第92号)は、廃止する。

別表(第4条関係)

特定用途制限地域の種別

建築してはならない建築物

田園居住地区

(1) 店舗でその用途に供する部分の床面積の合計が500平方メートルを超えるもの

(2) 法別表第2(は)項第2号に掲げるもの(学生数が500人未満のものを除く。)及び第3号(病床が200床未満のものを除く。)に掲げるもの

(3) 法別表第2(に)項第3号に掲げるもの

(4) 法別表第2(ほ)項第2号及び第3号に掲げるもの

(5) 法別表第2(へ)項第3号に掲げるもの(観覧場を除く。)

(6) 法別表第2(り)項第2号及び第3号に掲げるもの

(7) 法別表第2(る)項第1号及び第2号に掲げるもの

(8) 法別表第2(わ)項第4号に掲げるもの(収容人数が200人未満のものを除く。)

幹線沿道地区

(1) 店舗でその用途に供する部分の床面積の合計が1,500平方メートルを超えるもの

(2) 田園居住地区の項第2号から第8号までに掲げるもの

産業集積地区

(1) 店舗でその用途に供する部分の床面積の合計が500平方メートルを超えるもの

(2) 法別表第2(い)項第5号、第7号及び第8号に掲げるもの

(3) 法別表第2(は)項第4号に掲げるもの

(4) 法別表第2(に)項第5号に掲げるもの

(5) 法別表第2(ほ)項第3号に掲げるもの

(6) 法別表第2(わ)(第5号を除く。)に掲げるもの

(7) 巡査派出所及び郵便局

(8) 幼保連携型認定こども園及び保育所(附属する保育所を除く。)

久留米市特定用途制限地域における建築物の制限に関する条例

平成30年3月28日 条例第18号

(平成30年4月1日施行)