○久留米市地方卸売市場田主丸流通センター条例

令和2年3月30日

久留米市条例第18号

久留米市地方卸売市場田主丸流通センター条例(平成16年久留米市条例第86号)の全部を改正する。

目次

第1章 総則(第1条―第7条)

第2章 市場関係事業者

第1節 卸売業者(第8条―第20条)

第2節 買受人(第21条―第24条)

第3節 関連事業者(第25条―第28条)

第3章 売買取引及び決済の方法(第29条―第44条)

第4章 花木等の品質管理(第45条)

第5章 市場施設の使用(第46条―第53条)

第6章 監督(第54条―第61条)

第7章 久留米市地方卸売市場田主丸流通センター運営審議会(第62条)

第8章 補則(第63条・第64条)

附則

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、卸売市場法(昭和46年法律第35号。以下「法」という。)の規定に基づき久留米市地方卸売市場田主丸流通センター(以下「市場」という。)の業務の運営及び施設の使用等について定め、花木等の取引の適正化とその健全な運営を図ることを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 花木等 第5条に定める取扱品目をいう。

(2) 卸売業者 第9条第1項の許可を受けて、市場に出荷される花木等について、その出荷者から卸売のための販売の委託を受け、又は買い受けて、当該市場において買受人その他市場において売買取引を行う者へ卸売をする業務を行う者をいう。

(3) 買受人 第21条第1項の承認を受けて、市場において卸売業者からせり売又は入札の方法により花木等の卸売を受ける者をいう。

(4) 関連事業者 第25条第1項の許可を受けて、業務を営む者をいう。

(5) 取引参加者 卸売業者、買受人、関連事業者その他の市場において売買取引を行う者をいう。

(市場の名称及び位置)

第3条 市場の名称及び位置は、次のとおりとする。

名称 久留米市地方卸売市場田主丸流通センター

位置 久留米市田主丸町益生田1134番地4

(市長及び市場関係事業者の責務)

第4条 市長は、公平かつ公正な市場における取引の場の確保のため取引参加者への指導監督等を適切に行い、市場が花木等の供給拠点としての役割を担うことができるよう努めなければならない。

2 卸売業者は、花木等についての集荷機能の強化、品質管理の徹底及び買受人その他の市場において売買取引を行う者に対する公平かつ公正な取引の確保に努めることにより、市場における卸売の業務を適正かつ健全に運営しなければならない。

3 関連事業者は、商品等の品質管理の徹底及び取引参加者その他の市場の利用者に対するサービスの向上に努めるとともに、市場におけるその業務を適正かつ健全に運営しなければならない。

(取扱品目)

第5条 市場の取扱品目は、花木、園芸資材及び果実とする。

(開場の期日)

第6条 市場は、毎月5日、10日、15日、20日、25日、30日(8月15日及び12月30日を除く。)及び3月1日に開場するものとする。

(開場の時間)

第7条 開場の時間は、午前4時から午後8時までとする。ただし、市長は、市場の業務の適正かつ健全な運営を確保するため必要があると認めるときは、これを臨時に変更することができる。

2 卸売業者の行う卸売のための販売開始時刻及び販売終了時刻は、前項の開場の時間の範囲内で規則で定める。

第2章 市場関係事業者

第1節 卸売業者

(卸売業者の数)

第8条 卸売業者の数は、1とする。

(卸売業務の許可)

第9条 市場の卸売業務を行おうとする者は、市長の許可を受けなければならない。

2 前項の許可を受けようとする者は、規則で定めるところにより、次に掲げる事項を記載した申請書を市長に提出しなければならない。

(1) 名称及び住所

(2) 資本金又は出資の額及び役員の氏名

(3) その他市長が必要と認める事項

3 市長は、第1項の許可の申請が次の各号のいずれかに該当するときは、同項の許可をしてはならない。

(1) 申請者が法人でないとき。

(2) 申請者が、第14条又は第56条第1項の規定による許可の取消しを受け、その取消しの日から起算して3年を経過しない者であるとき。

(3) 申請者の業務を執行する役員のうちに次のいずれかに該当する者があるとき。

 破産者で復権を得ないもの

 禁錮以上の刑に処せられた者で、その刑の執行を終わり、又はその刑の執行を受けることがなくなった日から起算して3年を経過しないもの

 第14条又は第56条第1項の規定による許可の取消しを受けた法人のその処分を受ける原因となった事項が発生した当時現にその法人の業務を執行する役員として在任した者(当該事項の発生を防止するため相当の努力をした者でその旨を疎明したものを除く。)で、その処分の日から起算して3年を経過しないもの

 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第77号)第2条第6号に規定する暴力団員(以下この号において「暴力団員」という。)又は暴力団員でなくなった日から5年を経過しない者(以下これらを「暴力団員等」という。)

(4) 申請者が市場における卸売の業務を適確に遂行することができる知識、経験、資力及び信用を有しない者であるとき。

(5) 申請者が暴力団員等をその業務に従事させ、又はその業務の補助者として使用しているとき。

(6) 申請者がその業務活動について暴力団員等により支配を受けているものと認められるとき。

(保証金の預託)

第10条 卸売業者は、前条第1項の許可を受けた日から起算して30日以内に市長に保証金を預託しなければならない。

2 卸売業者は、保証金を預託した後でなければ卸売の業務を開始してはならない。

(保証金の額)

第11条 卸売業者が市長に預託すべき保証金の額は、100万円以上300万円以下の範囲内で規則で定める。

2 保証金の預託は、規則で定める有価証券をもってこれに充てることができる。

(保証金の充当)

第12条 市長は、卸売業者が使用料その他市場に関して市に納付すべき金額の納付を怠ったときは、保証金をこれに充てることができる。

2 卸売業者に対して市場における卸売のための販売又は販売の委託をした者は、当該販売又は販売の委託による債権に関し、当該卸売業者が預託した保証金について、他の債権者に先だって弁済を受ける権利を有する。

3 第1項の規定による保証金に対する権利は、前項の規定による保証金に対する権利に優先する。

(保証金の返還)

第13条 保証金は、卸売業者がその資格を失った日から起算して60日を経過した後でなければこれを返還しない。

(卸売業務の許可の取消し)

第14条 市長は、卸売業者が第9条第3項第3号第5号又は第6号のいずれかに規定する者に該当することとなったときは、第9条第1項の許可を取り消すものとする。

2 市長は、卸売業者が次の各号のいずれかに該当するときは、第9条第1項の許可を取り消すことができる。

(1) 正当な理由がないのに第9条第1項の許可の通知を受けた日から起算して1月以内に保証金を預託しないとき。

(2) 正当な理由がないのに第9条第1項の許可の通知を受けた日から起算して1月以内に卸売の業務を開始しないとき。

(3) 正当な理由がないのに引き続き1月以上卸売の業務を休止したとき。

(4) 卸売の業務を適確に遂行することができる資力及び信用を有しなくなったと認めるとき。

(変更等の届出)

第15条 卸売業者は、次の各号のいずれかに該当するときは、遅滞なく、その旨を市長に届け出なければならない。

(1) 第9条第1項の許可に係る卸売の業務を開始し、休止し、又は再開したとき。

(2) 第9条第1項の許可に係る卸売の業務を廃止したとき。

(3) 第9条第2項各号に掲げる事項に変更があったとき。

2 卸売業者が解散したときは、当該卸売業者の清算人は、遅滞なく、その旨を市長に届け出なければならない。

(事業年度)

第16条 卸売業者の事業年度は、4月から翌年3月まで又は4月から9月まで及び10月から翌年3月までとする。

(事業報告書の提出)

第17条 卸売業者は、事業年度ごとに、規則で定めるところにより、事業報告書を作成し、毎事業年度経過後90日以内に、これを市長に提出しなければならない。

(事業報告書の閲覧)

第18条 卸売業者は、前条の規定による提出を行ったときは、速やかに、同条の事業報告書(規則で定める部分に限る。)の写しを作成し、規則で定めるところにより、閲覧させなければならない。

2 卸売業者は、当該卸売業者に対して市場における卸売のための販売又は販売の委託をした者から、前項の事業報告書を閲覧したい旨の申出があったときは、規則で定める正当な理由がなければ、これを拒んではならない。

(せり人)

第19条 卸売業者が市場において行う卸売のせり人は、せりを行うのに必要な経験及び能力並びに規則で定める資格を有する者でなければならない。

2 卸売業者は、前項のせり人について、規則で定めるところにより市長に届け出なければならない。その届け出た事項に変更があったときも、同様とする。

(相対取引の場合における販売担当者)

第20条 卸売業者は、市場において取扱う花木等を相対取引で販売するときは、その販売に従事する者について、規則で定めるところにより、あらかじめ市長に届け出なければならない。

第2節 買受人

(買受人の承認)

第21条 市場において卸売業者から花木等の卸売を受けようとする者は、市長の承認を受けなければならない。

2 前項の承認を受けようとする者は、規則で定めるところにより次に掲げる事項を記載した申請書を市長に提出しなければならない。

(1) 氏名又は名称及び住所

(2) 屋号

(3) 法人である場合にあっては資本金又は出資の額及び役員の氏名

(4) その他市長が必要と認める事項

3 市長は、第1項の承認の申請が次の各号のいずれかに該当する場合を除き同項の承認をするものとする。

(1) 破産者で復権を得ないものであるとき。

(2) 第22条又は第56条第2項の規定により承認の取消しを受け、その取消しの日から起算して2年を経過しない者であるとき。

(3) 卸売の相手方として必要な知識、経験、資力及び信用を有しない者であるとき。

(4) 申請者が法人であってその業務を執行する役員のうち第1号から第3号までのいずれかに該当する者があるとき。

(5) 申請者(申請者が法人である場合にあってはその役員)が暴力団員等であるとき。

(6) 申請者が暴力団員等をその業務に従事させ、又はその業務の補助者として使用しているとき。

(7) 申請者がその業務活動について暴力団員等により支配を受けていると認められるとき。

(買受人の承認の取消し)

第22条 市長は、買受人が前条第3項第1号若しくは第4号から第7号までのいずれかに該当することになったとき、又は卸売の相手方として必要な資力及び信用を有しなくなったと認めるときは、その承認を取り消すものとする。

(変更等の届出)

第23条 買受人は、次の各号のいずれかに該当するときは、遅滞なくその旨を市長に届け出なければならない。

(1) 氏名、名称、屋号又は住所を変更したとき。

(2) 卸売業者から卸売を受けることを廃止したとき。

(3) 法人である場合にあっては、資本金若しくは出資の額又は役員の変更をしたとき。

2 買受人が死亡し、又は解散したときは、当該買受人の相続人又は清算人は、遅滞なくその旨を市長に届け出なければならない。

(買受人の業務の規制)

第24条 市場において買受人は、次の各号に掲げる行為をしてはならない。

(1) 名義を他人に貸与し、買受行為をさせること。

(2) 市場内において卸売業者を経由しない取扱品目の買付け又は販売を行うこと。

(3) 市場における取引秩序を乱し、円滑な取引を阻害し、又はそのおそれのある行為をすること。

(4) この条例若しくはこの条例の施行規則に基づく定め、又は契約等に違反すること。

第3節 関連事業者

(関連事業者の許可)

第25条 市場機能の充実を図り、又は出荷者、買受人その他の市場の利用者に便益を提供するため、市場内の店舗その他の施設において業務を営もうとする者は市長の許可を受けなければならない。

2 前項の許可を受けようとする者は、規則で定めるところにより、必要な事項を記載した申請書を市長に提出しなければならない。

3 市長は、第1項の許可の申請が次の各号のいずれかに該当するときは、同項の許可をしてはならない。

(1) 破産者で復権を得ないものであるとき。

(2) 禁錮以上の刑に処せられた者で、その刑の執行を終え、又はその刑の執行を受けることがなくなった日から起算して3年を経過しないものであるとき。

(3) 第27条又は第56条第3項の規定による許可の取消しを受け、その取消しの日から起算して2年を経過しない者であるとき。

(4) 業務を適確に遂行するのに必要な知識、経験、資力及び信用を有しない者であるとき。

(5) 申請者(申請者が法人である場合にあってはその役員)が暴力団員等であるとき。

(6) 申請者が暴力団員等をその業務に従事させ、又はその業務の補助者として使用しているとき。

(7) 申請者がその業務活動について暴力団員等により支配を受けていると認められるとき。

(保証金)

第26条 関連事業者は、前条第1項の許可を受けた日から起算して30日以内に市長に保証金を預託しなければならない。

2 関連事業者は、保証金を預託した後でなければ、その業務を開始してはならない。

3 関連事業者が市長に預託すべき保証金の額は、1万円以上10万円以下の範囲内において、規則で定める。

4 第11条第2項第12条第1項及び第13条の規定は、第1項の保証金について準用する。この場合において、第12条第1項及び第13条中「卸売業者」とあるのは、「関連事業者」と読み替えるものとする。

(許可の取消し等)

第27条 市長は、関連事業者が第25条第3項第1号第2号若しくは第5号から第7号までのいずれかに該当することとなったとき又は業務を適確に遂行するのに必要な資力及び信用を有しなくなったと認めるときは、同条第1項の許可を取り消すものとする。

2 市長は、関連事業者が次の各号のいずれかに該当するときは、第25条第1項の許可を取り消すことができる。

(1) 正当な理由がないのに第25条第1項の許可の通知を受けた日から起算して30日以内に保証金を預託しないとき。

(2) 正当な理由がないのに第25条第1項の許可の通知を受けた日から起算して30日以内にその業務を開始しないとき。

(3) 正当な理由がないのに引き続き30日以上その業務を休止したとき。

(変更等の届出)

第28条 関連事業者は、次の各号のいずれかに該当するときは、遅滞なくその旨を市長に届け出なければならない。

(1) 業務を開始し、休止し、又は再開したとき。

(2) 第25条第2項に掲げる事項に変更があったとき。

(3) 業務を廃止したとき。

2 関連事業者が死亡し、又は解散したときは、当該関連事業者の相続人又は清算人は、遅滞なくその旨を市長に届け出なければならない。

第3章 売買取引及び決済の方法

(売買取引の原則)

第29条 市場における売買取引は、公正かつ効率的でなければならない。

(売買取引の方法)

第30条 卸売業者が、市場において行う取扱品目の卸売については、せり売若しくは入札の方法又は相対取引の方法によらなければならない。

2 卸売業者は、前項の規定にかかわらず、次に掲げる場合であって市長が指示したときは、せり売又は入札の方法によらなければならない。

(1) 市場における花木等の入荷量が一時的に著しく減少した場合

(2) 市場における花木等に対する需要が一時的に著しく増加した場合

3 せり売又は入札の方法による取引は、第21条第1項の承認を受けた買受人でなければ参加することができない。

(差別的取扱いの禁止)

第31条 市長は、市場の業務の運営に関し、取引参加者に対して、不当に差別的な取扱いをしてはならない。

2 卸売業者は、市場における卸売の業務に関し、出荷者又は買受人その他卸売を受ける者に対して不当に差別的な取扱いをしてはならない。

(受託契約約款)

第32条 卸売業者は、市場における卸売のための販売の委託の引受けについて規則に定めるところにより受託契約約款を定め、市長に届け出なければならない。その届け出た事項に変更があったときも、同様とする。

2 卸売業者は、前項の受託契約約款を定めたときは卸売場又は主たる事務所の見やすい場所に掲示しなければならない。

(販売前における受託花木等の検収並びに仕切及び支払)

第33条 卸売業者は、受託花木等の受領に当たっては、検収を確実に行い、受託花木等の種類、数量、品質等について異状を認めたときは、その異状について委託者に確認し、了承を得なければならない。

2 卸売業者は、受託花木等の卸売をしたときは、委託者に対して、その卸売をした日の翌日から起算して7日以内(売買仕切書の発行又は売買仕切金の支払について委託者との特約がある場合には、その特約の期日)までに、必要な事項を記載した売買仕切書を発行し、売買仕切金を規則で定める方法により支払わなければならない。

3 前項の売買仕切書には、当該卸売をした花木等の種類、数量、等級、価格並びに消費税及び地方消費税の額を正確に記載しなければならない。

(卸売花木等の買受人の明示及び引取り)

第34条 卸売業者は、規則で定めるところにより、その卸売をした花木等を買い受けた買受人が明らかになるよう措置しなければならない。

2 買受人は、卸売業者から卸売を受けた花木等を速やかに引き取らなければならない。

3 卸売業者は、買受人が買受けに係る花木等の引取りを怠ったと認められるときは、買受人の費用でその花木等を保管し、又は催告しないで他の者に卸売をすることができる。

4 卸売業者は、前項の規定により他の者に卸売をした場合において、その卸売金額(消費税及び地方消費税の額を含む。以下同じ。)前項の買受人に対する卸売金額より低いときは、その差額をその買受人に請求することができる。

(指値等のある受託に係る花木等)

第35条 卸売業者は、受託に係る花木等に指値(消費税及び地方消費税の額を含まない。以下同じ。)その他の条件が付されているものについては上場の際にその旨を告知しなければならない。

2 前項の告知を行わなかった場合は、卸売業者は指値その他の条件をもって買受人に対抗することができない。

(売買取引の制限)

第36条 せり売又は入札の方法による卸売の場合において、次の各号のいずれかに該当するときは、市長は、その売買を差し止め、又はせり直し若しくは再入札を命ずることができる。

(1) 談合その他不正な行為があると認めるとき。

(2) 不正な値段を生じたとき又は生ずるおそれがあると認めるとき。

2 卸売業者又は買受人が次の各号のいずれかに該当するときは、市長は、売買を差し止めることができる。

(1) 売買取引について不正又は不当な行為があると認めるとき。

(2) 買受代金の支払を怠ったとき。

(卸売予定数量等の報告)

第37条 卸売業者は、規則で定めるところにより、毎開場日、その日の主要な品目の卸売予定数量を市長に報告しなければならない。

2 卸売業者は、規則で定めるところにより、毎開場日、その日の主要な品目の卸売の数量及び価格を市長に報告しなければならない。

(卸売業者による卸売予定数量等の公表)

第38条 卸売業者は、規則で定めるところにより、次に掲げる事項について公表しなければならない。

(1) その日の主要な品目の卸売予定数量

(2) その日の主要な品目の卸売の数量及び価格

(3) その月の前月の委託手数料の種類ごとの受領額及び奨励金等がある場合にあってはその月の前月の奨励金等の種類ごとの交付額

(開設者による卸売予定数量等の公表)

第39条 市長は、卸売業者から、第37条第1項の規定による報告を受けたときは、規則で定めるところにより、その日の主要な品目の卸売予定数量を公表するものとする。

2 市長は、卸売業者から、第37条第2項の規定による報告を受けたときは、規則で定めるところにより、その日の主要な品目の卸売の数量及び価格を公表するものとする。

(委託手数料の率の届出)

第40条 卸売業者は、卸売のための販売の委託の引受けについてその委託者から収受する委託手数料の率を定めるときは、あらかじめ市長に届け出なければならない。当該委託手数料の率を変更しようとする場合も同様とする。

2 卸売業者は、前項の規定により届け出た委託手数料の率を卸売場又は主たる事務所の見やすい場所に掲示する等により委託者に周知しなければならない。

(委託手数料の率の変更等の命令)

第41条 市長は、前条第1項の規定により届け出られた委託手数料の率が次の各号のいずれかに該当すると認めるときは、卸売業者に対し、委託手数料の率の変更その他の必要な改善措置をとるべき旨を命ずることができる。

(1) 委託手数料の率により、委託者に対して不当に差別的な取扱いが生じること、公正かつ適正な取引が損なわれること、卸売業者の財務の健全性が損なわれること等が生じることにより花木等の円滑な供給に支障が生じるおそれがあるとき。

(2) その他市長が不適切と認めるとき。

(買受代金の支払義務)

第42条 卸売業者から花木等を買い受けた者は、買い受けた花木等の引渡しを受けた日に、その花木等の代金(消費税額及び地方消費税額に相当する額を含む。以下同じ。)を規則で定める方法により支払わなければならない。ただし、卸売業者との間に支払猶予の特約がある場合は、この限りでない。

2 卸売業者は、支払猶予の特約を締結したときは、次に掲げる事項を記載した書面を作成し、当該契約を締結している間、これを保存しておかなければならない。当該書面の内容を変更した場合も同様とする。

(1) 特約の相手方の氏名又は名称及び住所

(2) 特約の内容

(3) 支払方法

3 卸売業者は、出荷者から花木等を買い受けたときは、その花木等の引渡しを受けた日の翌日から起算して7日以内(出荷者との支払猶予の特約がある場合には、その特約の期日)までに、買い受けた花木等の代金を規則で定める方法により支払わなければならない。

(卸売価格の変更の禁止)

第43条 卸売業者は、卸売をした花木等の卸売価格(消費税及び地方消費税の額を含まない。)の変更をしてはならない。ただし、規則で定める正当な理由があるときは、この限りでない。

(売買取引の条件の公表)

第44条 卸売業者は、規則で定めるところにより、その取扱品目その他売買取引の条件(売買取引に係る金銭の収受に関する条件を含む。)を公表しなければならない。

第4章 花木等の品質管理

(花木等の品質管理の方法)

第45条 市長は、取扱品目及び当該卸売の業務に係る施設ごとに、卸売の業務に係る花木等の品質管理の方法として、次に掲げる事項を規則で定めなければならない。

(1) 施設の取扱品目

(2) 品質管理の責任者の設置及び責務に関する事項

(3) その他卸売の業務に係る花木等の品質管理の高度化を図るために必要な事項

2 卸売業者及び買受人は、前項の規則で定める花木等の品質管理の方法に従わなければならない。

第5章 市場施設の使用

(施設使用の指定)

第46条 卸売業者及び関連事業者が使用する市場施設(市場内の用地及び建物その他の施設をいう。以下同じ。)の位置、面積、使用期間その他の使用条件は、規則で定めるところにより市長が指定する。

2 市長は、市場の業務の適正かつ健全な運営を確保するため特に必要があると認めるときは買受人その他前項に規定する者以外の者に対して、市場施設の使用を許可することができる。

3 市長は、第1項の指定又は前項の許可を受けようとする者(以下この項において「申請者等」という。)次の各号のいずれかに該当するときは、その指定又は許可をしないものとする。

(1) 申請者等(申請者等が法人である場合にあっては、その役員)が暴力団員等であるとき。

(2) 申請者等が暴力団員等をその業務に従事させ、又はその業務の補助者として使用しているとき。

(3) 申請者等がその業務活動について暴力団員等により支配を受けていると認められるとき。

4 第2項に規定する許可を受けた者は、許可を受けた日から起算して30日以内に保証金を市に預託しなければならない。ただし、市長が公共的な目的のために使用するとき又は納付させることが不適当と認めたときは、この限りでない。

5 前項の保証金の額は、使用料年額の2分の1の範囲内において市長が定める。

6 第11条第2項第12条第1項及び第13条の規定は、第4項の保証金について準用する。この場合において、第12条第1項及び第13条中「卸売業者」とあるのは、「第46条第2項の許可を受けた者」と読み替えるものとする。

(用途変更、転貸等の禁止)

第47条 前条第1項の指定又は同条第2項の許可を受けた者(以下「使用者」という。)は、当該施設の用途を変更し、又は当該施設の全部若しくは一部を転貸し、若しくは他人に使用させてはならない。ただし、市長の承認を受けた場合は、この限りでない。

(原状変更の禁止)

第48条 使用者は、市長の承認を受けずに市場施設に建築、造作若しくは模様替えを加え、又は市場施設の原状に変更を加えてはならない。

2 使用者が市長の承認を受けて、市場施設に建築、造作若しくは模様替えを加え、又は市場施設の原状に変更を加えたときは、市長は、使用者に対し返還の際原状回復を命じ、又はこれに代わる費用の弁償を命ずることができる。

3 市場施設は、その本来の用途以外の用途に使用してはならない。ただし、市長の承認を受けた場合は、この限りでない。

(返還)

第49条 使用者の死亡、解散若しくは廃業又は業務許可の取消しその他の理由により市場施設の使用資格が消滅したときは、相続人、清算人、代理人又は本人は、市長の指定する期間内に自己の費用で当該施設を原状に復して返還しなければならない。ただし、市長の承認を受けた場合は、この限りでない。

(指定又は許可の取消しその他の規制)

第50条 市長は、市場施設について業務の監督、災害の予防その他市場の管理上必要があると認めるときは、使用者に対し使用の指定若しくは許可の全部若しくは一部を取り消し、又は使用の制限若しくは停止その他の必要な措置を命ずることができる。

2 市長は、使用者が第46条第3項各号のいずれかに該当することとなったときは、その使用の指定又は許可を取り消すものとする。

(補修命令)

第51条 市長は、故意又は過失により市場施設を滅失し、又は損傷した者に対して、その補修を命じ、又はその費用の弁償を命ずることができる。

(使用料等)

第52条 市場施設の使用料(消費税及び地方消費税の額を含む。以下同じ。)は、別表第1別表第2及び別表第3に定める金額の範囲内で規則で定める。

2 前項の使用料の納付について必要な事項は、規則で定める。

3 市場において使用する電話、電力、ガス、水道等の費用は、使用者の負担とする。

(使用料の減免)

第53条 市長は、次の各号のいずれかに該当するときは、使用料を減免することができる。

(1) 使用者の責に帰することができない理由によって3日以上にわたって市場施設を使用することができないとき。

(2) 第50条第1項の規定により使用停止の期間が引き続き3日以上にわたったとき。

(3) 使用者が国又は公共団体であるとき。

(4) その他市長が特別の理由があると認めるとき。

第6章 監督

(報告及び検査)

第54条 市長は、市場の業務の適正かつ健全な運営を確保するため必要があると認めるときは、卸売業者若しくは関連事業者に対しその業務若しくは財産に関し報告若しくは資料の提出を求め、又は市長が指定する職員に卸売業者若しくは関連事業者の事務所その他の業務を行う場所に立ち入り、その業務若しくは財産の状況若しくは帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。

2 前項の規定により立入検査をする職員は、規則で定めるところによりその身分を示す証明書を携帯し、かつ、関係人の請求があるときは、これを提示しなければならない。

3 第1項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。

4 市長は、市場施設の適正な使用を確保するため必要があると認めるときは、使用者に対し市場施設の使用に関し必要な指導及び助言をすることができる。

(改善措置命令)

第55条 市長は、市場における卸売の業務の適正かつ健全な運営を確保するため必要があると認めるときは、卸売業者に対し、当該卸売業者の業務若しくは会計に関し必要な改善措置をとるべき旨を勧告することができる。

2 市長は、市場の業務の適正かつ健全な運営を確保するため必要があると認めるときは、関連事業者に対し、当該関連事業者の業務又は会計に関し必要な改善措置をとるべき旨を命ずることができる。

(監督処分)

第56条 市長は、卸売業者がこの条例若しくはこの条例に基づく規則又はこれらに基づく処分に違反した場合には、当該行為の中止、変更その他違反を是正するために必要な措置を命じ、10万円以下の過料を科し、第9条第1項の許可を取り消し、又は6月以内の期間を定めてその卸売の業務の全部又は一部の停止を命ずることができる。

2 市長は、買受人がこの条例若しくはこの条例に基づく規則又はこれらに基づく処分に違反した場合には、当該行為の中止、変更その他違反を是正するために必要な措置を命じ、第21条第1項の承認を取り消し、又は6月以内の期間を定めて市場への入場の停止を命ずることができる。

3 市長は、関連事業者がこの条例若しくはこの条例に基づく規則又はこれらに基づく処分に違反した場合には、当該行為の中止、変更その他違反を是正するために必要な措置を命じ、5万円以下の過料を科し、第25条第1項の許可を取り消し、又は6月以内の期間を定めてその許可に係る業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。

4 市長は、第1項から前項までに規定していない取引参加者の行為が、この条例若しくはこの条例に基づく規則又はこれらに基づく処分に違反し、又は違反する恐れがあると認めるときは、当該行為の是正のために必要な措置を命じ、又は6月以内の期限を定めて、市場における売買取引の停止、若しくは市場への入場の停止を命ずることができる。

5 卸売業者、買受人又は関連事業者について、法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業員がその法人又はその業務に関し、この条例若しくはこの条例に基づく規則又はこれらに基づく処分に違反する行為をしたときは、その行為者に対して6月以内の期間を定めて入場を停止するほか、その卸売業者、買受人又は関連事業者に対しても第1項から第3項までの規定を適用する。

(卸売の業務の代行)

第57条 市長は、卸売業者が許可の取消しその他の行政処分を受け、又はその他の理由で卸売の業務の全部又は一部を行うことができなくなった場合には、当該卸売業者に対し販売の委託があり、又は販売の委託の申込みのあった花木等について、自らその卸売の業務を行うものとする。

(無許可営業の禁止)

第58条 卸売業者及び関連事業者がそれぞれの許可を受けた業務を行う場合並びに市長が必要と認める者が営業行為を行う場合を除くほか、市場内においては、物品の販売その他の営業行為をしてはならない。

2 市長は、前項の規定に違反した者に対し、市場外に退去を命ずることができる。

(市場への出入等に対する指示)

第59条 市場への出入、市場施設の使用又は物の搬入、搬出及び場内の運搬については、市長の指示に従わなければならない。

2 市長は、前項の指示に従わない者に対しては、市場への出入、市場施設の使用又は物の搬入、搬出及び場内の運搬を禁止することができる。

(市場秩序及び清潔の保持)

第60条 市場に入場する者は、市場の秩序を乱し、又は公共の利益を害する行為をしてはならない。

2 市長は、市場秩序の保持又は公共の利益の保全を図るため必要があると認めるときは、市場に入場する者に対し入場の制限その他必要な措置をとることができる。

3 市場に入場する者は、市場施設の清潔を保持しなければならない。

(許可等の制限又は条件)

第61条 市長は、この条例の規定による許可、承認又は指定には、制限又は条件を付することができる。

2 前項の制限又は条件は、許可、承認又は指定に係る事項の確実な実施を図るため必要な最小限度のものに限り、かつ、許可、承認又は指定を受けた者に不当な義務を課することとならないものでなければならない。

第7章 久留米市地方卸売市場田主丸流通センター運営審議会

(久留米市地方卸売市場田主丸流通センター運営審議会の設置)

第62条 市場の業務の適正かつ健全なる運営に関し必要な事項を調査審議させるため久留米市地方卸売市場田主丸流通センター運営審議会(以下「審議会」という。)を置く。

2 審議会は、委員20名以内をもって組織する。

3 委員の任期は、2年とする。ただし、補欠委員の任期は、前任者の残任期間とする。

4 委員は、再任されることができる。

5 この条例で定めるもののほか審議会の組織及び運営に関し、必要な事項は規則で定める。

第8章 補則

(許可等に関する意見聴取)

第63条 市長は、第9条第1項の許可、第21条第1項の承認、第25条第1項の許可、第46条第1項の指定若しくは同条第2項の許可(以下「許可等」という。)をしようとするとき又は現に許可等を受けている者について市長が特に必要があると認めるときは、第9条第3項第3号エ同項第5号及び第6号第21条第3項第5号から第7号まで、第25条第3項第5号から第7号まで並びに第46条第3項各号に規定する事由の有無について、福岡県警察本部長に対し情報を提供し、又は求めることができるほか、必要な協力を求めることができる。

(委任)

第64条 この条例の施行に関し必要な事項は、市長が別に定める。

(施行期日)

1 この条例は、令和2年6月21日から施行する。ただし、次項の規定は、公布の日から施行する。

(準備行為)

2 この条例による改正後の久留米市地方卸売市場田主丸流通センター条例(以下「新条例」という。)の規定による許可、承認及び指定並びに届出並びにこれらに関し必要な手続その他の行為は、この条例の施行前においても行うことができる。

(経過措置)

3 この条例の施行の際現に効力を有する卸売市場法及び食品流通構造改善促進法の一部を改正する法律(平成30年法律第62号)による改正前の法第58条第1項の規定に基づきなされた許可は、新条例第9条第1項の規定に基づく許可とみなす。

4 この条例の施行の際現に効力を有する改正前の久留米市地方卸売市場田主丸流通センター条例(以下「旧条例」という。)の規定に基づきなされた許可、承認、指定等の処分その他の行為は、新条例の規定に基づく許可、承認、指定等の処分その他の行為とみなす。

5 この条例の施行の際現に旧条例第12条第1項に規定するせり人の登録を受けている者及び旧条例第37条第1項に規定する承認がなされている受託契約約款については、それぞれ卸売業者により施行日において新条例第19条第2項の規定による届出及び新条例第32条第1項の規定による届出がなされたものとみなす。

6 この条例の施行前に旧条例の規定に基づき行った手続、行われた手続その他の行為は、新条例の相当規定により行った手続、行われた手続その他の行為とみなす。

7 新条例第56条の規定は、この条例の施行の日以後にした行為について適用し、同日前にした行為については、なお従前の例による。

8 旧条例第68条の規定により置かれた久留米市地方卸売市場田主丸流通センター運営審議会(以下「旧審議会」という。)は、新条例第62条第1項の規定により置かれた久留米市地方卸売市場田主丸流通センター運営審議会(以下「新審議会」という。)となり、同一性をもって存続するものとする。

9 この条例の施行の日前に任命された旧審議会の委員である者は、この条例の施行日に、新審議会の委員に任命されたものとみなす。この場合において、その任命されたものとみなされる委員の任期は、新条例第62条第3項の規定にかかわらず、旧審議会の委員としての任期の残任期間と同一の期間とする。

別表第1(第52条関係)

建物使用料

区分

単位

金額

中小物会場

年額1平方メートルにつき

396円

鉢物会場

871円

事務所

1,544円

買荷保管積込所

969円

関連店舗

1,147円

買受人事務所

1,524円

食堂

1,287円

別表第2(第52条関係)

土地使用料

区分

単位

金額

中小物会場

年額1平方メートルにつき

249円

大物会場

249円

駐車場

249円

空地(建物回り、通路)

249円

別表第3(第52条関係)

市場使用料

種別

金額

卸売業者市場使用料

年間売上高(消費税及び地方消費税の額を含む。)に1000分の3以内の率を乗じた額から、建物使用料の額を減じた額とする。

久留米市地方卸売市場田主丸流通センター条例

令和2年3月30日 条例第18号

(令和2年6月21日施行)

体系情報
第9類 産業・経済/第3章
沿革情報
令和2年3月30日 条例第18号