○久留米市環境美化促進条例

平成19年3月29日

久留米市条例第5号

久留米市環境美化促進条例(平成5年久留米市条例第18号)の全部を改正する。

目次

第1章 総則(第1条―第9条)

第2章 環境美化の保持(第10条―第12条)

第3章 不法投棄対策(第13条・第14条)

第4章 回収容器等の設置管理(第15条・第16条)

第5章 雑則(第17条―第24条)

第6章 罰則(第25条―第27条)

附則

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、久留米市環境基本条例(平成11年久留米市条例第15号)の基本理念にのっとり、地域の環境美化について、市、市民等及び事業者等の責務を明らかにするとともに、ポイ捨ての禁止、不法投棄の防止その他環境美化の促進に必要な事項を定めること等により、清潔で美しいまちづくりの推進を図り、もって快適な生活環境の保全に寄与することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) ごみ 廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年法律第137号)第2条第1項に規定する廃棄物をいう。

(2) 事業者 市内で事業活動を行うすべての者をいう。

(3) 市民等 市内に居住する者又は通勤者、通学者、旅行者その他の市内に滞在し、若しくは市内を通過する者をいう。

(4) 占有者 土地又は建物を所有し、又は権原に基づき占有し、若しくは管理する者をいう。

(5) 公共の場所 道路、河川、公園、緑地、広場その他の公共の用に供する場所をいう。

(6) 広告物 屋外広告物法(昭和24年法律第189号)第2条第1項に規定する屋外広告物をいう。

(7) 空き地 現に人が使用していない土地(現に人が使用している土地であっても、相当の空閑部分を有することにより人が使用していない土地と同様の状態にある土地を含む。)をいう。

(8) 飲料容器 飲料を収納する、又は収納していた瓶、缶、ペットボトル及び紙製の容器をいう。

(9) 回収容器 使用済みの飲料容器を収納する容器をいう。

(10) 飲料販売事業者 飲料容器に入れた商品を販売する事業者をいう。

(11) 自動販売業者 飲料容器に入れた商品を自動販売機により販売する事業者をいう。

(12) ポイ捨て 飲料容器、たばこの吸い殻、ガムのかみかす、新聞紙、雑誌、紙くずその他これらに類するごみを、回収容器、吸い殻入れその他の定められたもの以外の場所にみだりに捨てる行為をいう。

(13) 不法投棄 粗大ごみ等(電化製品、家具、寝具、台所器具類、自転車その他これらに類するごみをいう。)を、公共の場所又は他人が所有し、占有し、若しくは管理する土地にみだりに投棄する行為をいう。

(14) 喫煙 たばこを吸うこと及び火の付いたたばこを持つことをいう。

(市の責務)

第3条 市は、この条例の目的を達成するため、環境美化について、必要な施策を総合的に実施しなければならない。

2 市は、事業者及び市民等の環境美化についての意識の向上を図るため、環境に関する学習の推進及び広報活動の充実に努めるものとする。

(市民等の責務)

第4条 市民等は、その居住する地域又は職域における環境美化の推進に努めなければならない。

2 市民等は、公共の場所で自ら生じさせたごみを持ち帰るように努めなければならない。また、飲料容器については、適正に回収容器へ収納するように努めなければならない。

3 喫煙者は、公共の場所において、歩行中(自転車乗車中を含む。)であるとき又は吸い殻入れ(携帯用吸い殻入れを含む。)がないときは、喫煙をしないように努め、たばこの吸い殻が散乱しないようにしなければならない。

4 動物を飼育し、又は管理する者は、当該動物の糞で公共の場所及び他人が所有し、占有し、若しくは管理する土地を汚さないように努めなければならない。

5 市民等は、この条例の目的を達成するため市が実施する施策に協力しなければならない。

(事業者の責務)

第5条 事業者は、その事業活動に伴って発生するごみの散乱を防止し、それらを回収することによる地域の環境美化及び再資源化の促進を図るために、啓発その他必要な措置を講じなければならない。

2 事業者は、この条例の目的を達成するため市が実施する施策に協力しなければならない。

(占有者の責務)

第6条 土地又は建物の占有者は、その占有し、又は管理する土地又は建物及びその周辺を常に清潔に保ち、相互に協力して地域の環境美化を図るために必要な措置を講ずるとともに、市が行う施策及び地域活動に協力しなければならない。

(広告物設置者の責務)

第7条 広告物を表示し、又は広告物を掲出する物件を設置する者は、地域の環境を損なわないようにしなければならない。

(公共の場所の管理者の責務)

第8条 公共の場所の管理者は、その管理する場所を常に清潔に保つよう努めるとともに、環境美化促進のために必要な措置を講じなければならない。

(市、市民等及び事業者等の協働)

第9条 市、市民等及び事業者等は、清潔で美しいまちづくりのためにそれぞれが担うべき責務及び役割を自覚し、互いに協働して、地域の環境美化に取り組むよう努めるものとする。

2 市は、前項の取組の促進を図るため、関係機関と連携し、必要な施策を実施するものとする。

第2章 環境美化の保持

(ポイ捨ての禁止及び散乱印刷物等の処理)

第10条 何人も、他人が占有する場所又は公共の場所に、ポイ捨てをしてはならない。

2 公共の場所において印刷物等を配布した者は、配布が終了したときに当該場所及びその周辺に配布した印刷物等が散乱している場合は、自らの責任において散乱している当該印刷物等を収集し、及び適正に処理しなければならない。

(不法投棄の禁止)

第11条 何人も、不法投棄をしてはならない。

(空き地の適正管理)

第12条 空き地の占有者は、当該空き地が不良状態(人が使用せず、又は適切な管理を行っていないため雑草が繁茂し、又はごみが放置されている状態で、周囲に迷惑を及ぼすおそれがあると認められる土地の状態をいう。以下同じ。)になって、ポイ捨てや不法投棄を誘発するなど周辺の生活環境を損なうことのないよう適正かつ良好に管理しなければならない。

第3章 不法投棄対策

(情報提供)

第13条 市民等は、不法投棄が行われている場所又は不法投棄を行っている者を発見したときは、速やかに市長に情報を提供するものとする。

(不法投棄防止対策の推進)

第14条 市長は、不法投棄を監視し、又は防止する施策の充実に努めるものとする。

2 市長は、不法投棄と認められる事実を発見した場合又は市民等から不法投棄に関する情報の提供があった場合は、速やかに関係機関と連携を図り、迅速かつ適正に必要な措置を講じなければならない。

第4章 回収容器等の設置管理

(回収容器の設置及び管理)

第15条 飲料販売事業者は、飲料容器を回収するために適当な場所に、回収容器を設置しなければならない。

2 飲料販売事業者は、前項の規定により設置した回収容器を、常に飲料容器が収納できるよう適正に管理しなければならない。

(自動販売機への氏名住所の表示)

第16条 自動販売業者は、設置する自動販売機ごとに、次に掲げる事項を当該自動販売機の見やすい箇所に表示しなければならない。

(1) 自動販売業者の氏名(法人にあっては、名称及び代表者の氏名)

(2) 自動販売業者の住所(法人にあっては、主たる事務所の所在地)及び電話番号

第5章 雑則

(指導)

第17条 市長は、第12条の規定に違反して、空き地が不良状態となっているときは、空き地の占有者に対し、雑草の草刈やごみの処理等不良状態の改善に必要な措置を講ずるよう指導することができる。

(勧告)

第18条 市長は、飲料販売事業者が第15条の規定に違反しているときは、当該飲料販売事業者に対し、期限を定めて、回収容器を設置し、又はこれを適正に管理すべきことを勧告することができる。

2 市長は、自動販売業者が第16条の規定に違反しているときは、当該自動販売業者に対し、期限を定めて、自動販売機に同条各号に掲げる事項を表示するよう勧告することができる。

(命令)

第19条 市長は、第10条第1項又は第2項の規定に違反した者に対し、期限を定めて、ごみ(印刷物等を含む。)を市長が指示した場所に搬入し、又は自己の保持の下に置くべきことを命ずることができる。

2 市長は、第11条の規定に違反した者に対し、期限を定めて、ごみを市長が指示した場所に搬入し、又は自己の保持の下に置くべきことを命ずることができる。

3 市長は、第15条の規定に違反して前条第1項の勧告を受けた飲料販売事業者が正当な理由なく当該勧告に従わないときは、期限を定めて、当該勧告に従うべきことを命ずることができる。

4 市長は、第16条の規定に違反して前条第2項の勧告を受けた自動販売業者が正当な理由なく当該勧告に従わないときは、期限を定めて、当該勧告に従うべきことを命ずることができる。

(報告の徴収等)

第20条 市長は、この条例の施行に必要な限度において、飲料販売事業者若しくは自動販売業者又は占有者に対し、その業務に関し又は当該土地若しくは建物の管理状況について、必要な報告を求め、又は指示することができる。

(立入調査)

第21条 市長は、この条例の施行に必要な限度において、その指定する職員に、ごみが放置されている場所、不良状態となっている空き地又は回収容器若しくは自動販売機が設置されている場所に立ち入らせ、必要な調査をさせることができる。

(職員による命令、質問)

第22条 市長は、その指定する職員に、第19条第1項から第4項までの規定による命令を行わせ、又はこの条例の施行に必要な限度において、関係者に対し、質問させることができる。

(身分証明書の携帯等)

第23条 第21条の規定により立入調査をする職員及び前条の規定により命令又は質問を行う職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者の請求があったときは、これを提示しなければならない。

2 第21条の規定による立入調査の権限及び前条の規定による質問の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

(委任)

第24条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

第6章 罰則

第25条 次の各号のいずれかに該当する者は、3万円以下の罰金に処する。

(1) 第10条第1項又は第2項の規定に違反し、第19条第1項の規定による命令に従わない者

(2) 第11条の規定に違反し、第19条第2項の規定による命令に従わない者

第26条 次の各号のいずれかに該当する者は、5万円以下の罰金に処する。

(1) 第15条の規定に違反し、第19条第3項の規定による命令に従わない者

(2) 第16条の規定に違反し、第19条第4項の規定による命令に従わない者

(両罰規定)

第27条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して前2条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、各本条の罰金刑を科する。

(施行期日)

1 この条例は、平成19年6月1日から施行する。

(経過措置)

2 第25条及び第26条に規定する罰則については、この条例の施行日以後に発した命令に従わない者について適用し、この条例の施行日前に発した命令については、なお従前の例による。

久留米市環境美化促進条例

平成19年3月29日 条例第5号

(平成19年6月1日施行)