○久留米市伝統的町並み保存条例
昭和61年12月24日
久留米市条例第34号
(目的)
第1条 この条例は、本市における伝統的町並みの保存に関する基本的事項を定め、もって市民の文化的資質を高め、郷土愛の高揚に資することを目的とする。
(1) 伝統的町並み 本市における往時の政治、経済、文化の中心として、歴史的地域的に豊かな特色を持つ建造物及び遺跡等で形成された町並み並びにそれらとともに景観を形成している自然環境をいう。
(2) 保存地区 伝統的町並みを保存するため指定した一定の地区をいう。
(3) 保存建造物 保存地区内において、伝統的町並みを保存するため指定した家屋、門、塀等をいう。
(4) 保存記念物 保存地区内において、伝統的町並みを保存するため指定した橋、河岸、石階、樹木、遺跡、石造物等をいう。
(平16条例140・一部改正)
(指定)
第3条 市長は、伝統的町並みを保存するため、久留米市伝統的町並み保存審議会の意見を聞いて、保存地区、保存建造物及び保存記念物(以下「保存地区等」という。)を指定する。
2 市長は、保存地区等を指定したときは、その旨を告示しなければならない。
(指定の解除)
第4条 市長は、保存地区等がその特色を失った場合その他特別な理由があるときは、久留米市伝統的町並み保存審議会の意見を聞いて指定を解除することができる。
2 市長は、前項による指定の解除をしたときは、その旨を告示しなければならない。
(保存計画)
第5条 市長は、保存地区等を指定したときは、久留米市伝統的町並み保存審議会の意見を聞いて、当該保存地区等の保存に関する計画(以下「保存計画」という。)を定めるものとする。
2 前項の保存計画は、次に掲げる事項について定め、住民の協力のもとに実施するものとする。
(1) 保存地区の保存に関する基本計画に関する事項
(2) 保存地区内における保存建造物及び保存記念物の保存に関する事項
(3) 保存地区の保存整備計画に関する事項
(4) 第7条で規定する経費の補助に関する事項
(5) その他市長が必要と認める事項
3 市長は、保存計画を定めたときは、これを告示しなければならない。
(現状変更行為の届出)
第6条 保存地区内において、次の行為をしようとする者は、あらかじめ市長に届け出なければならない。
(1) 建築物その他の工作物の新築、増築、改築、移転又は撤去
(2) 建築物その他の工作物の外観を変更することになる修繕、模様替え又は色彩の変更
(3) 宅地の造成その他の土地の形質の変更
(4) 木竹の伐採、土石類の採取及び水面の埋立て
(5) 前各号に掲げるもののほか、保存地区の景観に影響を及ぼす行為
2 前項の規定にかかわらず通常の管理行為及び非常災害のため必要な応急措置として行う行為については、届出を要しない。
3 市長は、第1項の届出があった場合において、伝統的町並み保存のために必要があると認めるときは、届出者に対し、助言又は指導をすることができる。
(経費の補助)
第7条 市長は、保存地区において、伝統的町並み保存のため必要と認められる物件の修理、修景又は復旧について、当該物件の所有者等に対し、その経費の一部を予算の範囲内で補助することができる。
(審議会)
第8条 市長の諮問に応じ、伝統的町並み保存に関する重要事項を調査審議させるため、久留米市伝統的町並み保存審議会(以下「審議会」という。)を置く。
2 審議会は、前項に規定する重要事項に関し、市長に意見を述べることができる。
3 審議会の組織及び運営に関し必要な事項は、規則で定める。
(委任)
第9条 この条例の施行に関し必要な事項は、市長が別に定める。
附則
この条例は、公布の日から施行する。
附則(平成16年12月28日条例第140号)
この条例は、平成17年2月5日から施行する。